寒い屋外から暖房のきいた屋内に入ると脇汗をかいてしまったり、仕事中に脇汗がカーディガンを貫通してしまったり。

汗は夏のイメージが強いですが、意外と多いのが冬の脇汗に悩んでいる女性。

むしろ汗をかくのが当たり前の夏より、冬のほうがニオイも気になったりしますよね?

ここでは冬の脇汗について、原因や理由、対策方法などをまとめました。

冬で寒いのに脇汗をかく理由

寒い屋外から暖房のきいた室内に入ると脇汗をかいてしまう。これは温熱性発汗という現象なので、ある意味わかりやすいし誰でも起こることなのです。

たとえば、冬のデパートや電車内。こうした暖房のきいた屋内に入ると体は急に「暑い!」と感じるし、冬は重ね着をしているためよけいに暑く感じて脇汗をかいてしまいます。

問題なのは、たいして暑くもないのに脇汗をかいてしまうこと

  • 会社の事務所でひざ掛けをするほど冷えるのに脇は湿っている
  • 病院の待合室が寒いのにワキの下だけは汗をかいてしまう
  • 寒がりで厚着をするがインナーの脇部分がびしょびしょで寒い

このように暑くない環境だったり、むしろ寒いと感じる状況で脇汗をかいてしまうのは精神性発汗が主な原因です。

緊張して脇汗をかいてしまう「精神性発汗」とは?


上のページで書いたとおり、精神性発汗は緊張やストレスを感じたときに手のひらやワキの下など「限定された箇所」に汗をかくことを言います。

人前で話す会議やプレゼン、仕事での電話応対などは精神性発汗が起こる場面としてわかりやすいでしょう。

そしてここが重要なのですが、精神性発汗は温熱性発汗のように暑さは関係ないため冬でも普通に起こってしまうのです。

つまり暑くもない冬に脇汗をかくのは「緊張による精神性発汗」が大きな理由といえます。

「でも、私、そんなにドキドキしていなくても脇汗かいてるような…」

そう思われるかもしれませんが、あなたが脇汗を気にする状況をじっくりと思い出してみてください。

仕事中、満員電車、病院の待合室。これらはすべて無意識のうちに緊張している場面ではないでしょうか?

  • 仕事中…ミスがないように、時間内に終わらせなくちゃと無意識に感じている
  • 満員電車…知らない人と体が近づくことの不安を無意識に感じている
  • 病院の待合室…病院そのものが持つ重苦しい雰囲気を無意識に感じている

逆に言えば、家でリラックスしている状況だと脇汗は気にならないはずです。

このようにハッキリとした自覚がなくても緊張しているケースというのはあって、それが暑くもない冬の脇に精神性発汗を引き起こしているわけです。


冬の脇汗が臭い3つの理由

私も実感があるのですが、冬に脇汗をかくとニオイがきつく感じませんか?

これには以下のような理由があります。

冬の脇汗が臭い理由

  • そもそもワキの下はにおいやすい部位だから
  • 夏にくらべて通気性の悪い服を着ているから
  • 周りに汗をかく人が少ないため自分のニオイが目立ちやすくなるから

そもそもワキの下はにおいやすい部位だから

汗がにおうのは皮膚に存在する常在菌が、汗や皮脂、古くなった角層(=いわゆる垢のこと)を分解するからです。

ワキの下というのは体の中でも包まれている部位というか、内側に隠れている部位なのでニオイが発生しやすい箇所といえます。

汗をかけば蒸れやすいし、両脇で塞がれているため汗が蒸発しにくく、皮膚常在菌にとっては活動しやすい箇所なわけです。

腋下のにおいが他の部位に比べて強いのは、腋下に汗や皮脂が十分に供給されるだけでなく、微生物の生育に適しており皮膚常在菌の繁殖に適しているからである。

夏にくらべて通気性の悪い服を着ているから

夏は通気性のよい薄着で過ごしますが、寒い冬だとそうはいきません。何枚も重ね着をしますし、保温効果の高い服を着ることもあります。

そのため逃げ場のない脇汗のニオイは、服の中でどんどん凝縮され濃いニオイとなりますし、体温で温められることでニオイが立ち上り鼻を刺激するのです。

くわえて通気性の悪さは、先ほどお話した皮膚常在菌の繁殖に拍車をかけることにもつながります。

周りに汗をかく人が少ないため自分のニオイが目立ちやすくなるから

当たり前ですが、激しい運動だとか暖房の設定温度を30℃などにしないかぎり、冬に汗だくになる人はいませんよね?

つまり一般的に考えて、冬は夏ほど汗臭さが気にならない季節といえます。

そんな中、自分だけが脇汗をたくさんかいていたらどうでしょうか?

満員電車でまわりは誰も汗をかいていないのに、自分は脇の下がビシャビシャになっている。

すると自分の脇汗のニオイが際立ってしまい、より感じやすくなってしまうのです。

特に精神性発汗は個人差が激しく、誰もが冬の脇汗に悩んでいるわけではありませんから、ニオイがよけいに目立ってしまうわけですね。


これでカーディガンやアウターも大丈夫!確実な冬の脇汗対策

当サイトでは脇汗対策として制汗剤の使用を推奨していますが、冬の脇汗でもこれは同じです。

やはり臭いやすいことを考えると、制汗剤で汗自体を止めてしまうのがいちばん効果的といえます。

「脇汗パット」や「パット付きインナー」はたしかに汗染みを防いでくれますが、汗を吸ったパットをずっと付けていれば蒸れた状態がずっと続くことに。

これではニオイを防ぐことはできません。

またズレやすい脇汗パットは変な形に汗染みを作ってしまいますし、手軽に洗えない冬服を傷めることにもつながります。

制汗剤なら汗自体が出なくなるのでニオイの心配もありません。

またワキの下というピンポイントな対処がしやすいことも、冬の脇汗対策には向いているといえます。